5月12日,日本から寄贈された地すべり観測施設(リエカ市グロホボ地区)の開所式が行われました。

 

 

 開所式には,日本側から井出大使,丸井秀明新潟大学名誉教授(日・クロアチア共同研究(注)の日本側座長),佐々恭二京都大学名誉教授・国際斜面災害研究機構(ICL)理事長,中島皇京都大学講師が,クロアチア側からはフィリポビッチ・リエカ副市長,リエカ大学オジャニッチ副学長(日・クロアチア共同研究のクロアチア側座長),同大学土木工学部デルカ=チビリャシュ学部長,アルバナス教授,その他同大学の研究者・学生らが参加しました。

 (注:平成20年度から5カ年で,地球規模課題対応国際科学技術協力プロジェクト「クロアチア土砂・洪水災害軽減プロジェクト」として日本とクロアチアで地滑り対策などの分野で共同研究が行われた。)

 井出大使からは,地滑りという共通の問題を抱える日本とクロアチアの協力がこのような地滑り観測施設の稼働という形で継続していくことは誠に喜ばしい,リエカ大学,リエカ市,日本の研究者,その他の関係者の尽力に厚く御礼申し上げる,日本から寄贈する地滑り観測施設を役立ててほしいと挨拶をしました。

 クロアチア側出席者からは日本人に感謝の気持ちを伝えてほしいとの発言が特にありました。

 グロホボ地域では過去に何度も大きな地滑りがあったことから,今回センサーなどの観測施設を設置し,コンピューターで観測し,そのデータを通信でリエカ大学に送るというシステムが構築されました。コンピューターなどを動かすための電力を発電する太陽光パネルも設置されていました。

 クロアチア国営テレビ(HRT),地元新聞「ノビリスト」などが取材し,報道されました。


 なお,ザグレブ市コスタニェク地区でも2014年3月14日に日本から寄贈した地滑り観測施設の開所式が行われました。その模様はこちらをご覧ください。

http://www.hr.emb-japan.go.jp/jp/2014/nikokukan-2014-jicajisuberi.html