大使館案内

2020/3/26

大使挨拶

駐クロアチア大使 嘉治美佐子

 SOLIDARNOST! (これ、クロアチア語で、連帯、solidarityと言う意味です)

 

 3月22日日曜日朝6時23分、140年来最悪と言われる地震がザグレブを襲いました。私も大きな揺れに飛び起き、大使館員は大使館に駆けつけました。大使館も公邸も損害は限定的で基本的な機能に支障はなく、ザグレブ及びその近郊に在住の112人の日本人の方々の無事も、やがて確認出来ました。メッセージを寄せて下さった皆様、ありがとうございました。

 

 日本大使館のお隣のHAZUや、ジャパン・デーでお世話になったミマラ博物館など、ザグレブ旧市街の由緒ある古来の建物が甚大な被害を受けたのは、本当に残念です。心からお見舞い申し上げます。また、亡くなった女の子が柔道クラブに入っていたというニュースを聴いたりすると、本当に胸が痛みます。

 議会議事堂も損傷したのですが、クロアチア議会は逞しく、臨時に市内大手企業の建物で開催されています。1991年、クロアチア議会が独立を宣言した初めての会合も、この建物の地下で開催されたそうです。

 

 ザグレブのシンボルである聖母被昇天大聖堂の尖塔の先が飛んでしまいました。その大聖堂では、2011年3月11日以来、毎年東日本大震災の追悼ミサが行われており、今年も3月8日、千人近い市民が集って祈りを捧げて下さったのです。

 こうしたミサも、新型コロナウイルス対策で暫く止まることとなりました。今、世界中がパンデミックと戦っていますが、クロアチアは、感染拡大防止のために懸命に戦いつつも、震災復旧というもう一つの挑戦にも立ち向っているのです。

 

 日本は長く地震や津波などの自然災害に見舞われ、そのたびにBuild Back Better を旨として、再建、発展に努めて来ました。これからザグレブの復興に向けて、日本としてどのような支援が出来るか追求して行く所存です。クロアチアが日本に対し示してくれた連帯をお返ししたいのです。

 

 国際オリンピック組織委員会のバッハ会長は、3月24日、電話で会談した安倍総理から、オリンピック・パラリンピック2020東京大会を1年程度延長して開催するという提案を受けました。直後のメディアインタビューで、世界中の人々は長いトンネルに入っており、オリンピックの聖火をその終わりを照らす光としたい、と述べました。

 

 パンデミックを乗り越え、元気に復興するクロアチアから、優秀なアスリートたちが日本に飛び立って行く日まで、連帯して(in solidarity)戦って行きたいと思っています。

 

 

令和2年3月26日掲載
駐クロアチア特命全権大使
嘉治 美佐子

嘉治美佐子特命全権大使略歴

東京大学経済学部卒、オックスフォード大学修士。

在英日本大使館、欧州連合日本政府代表部、在ベトナム日本大使館、国際連合日本政府代表部、国連難民高等弁務官(UNHCR)、総理官邸に勤務。外務省人権人道課長、儀典総括官、中東アフリカ局審議官などを歴任。

2012~14年東京大学教養学部教授、2014~16年在ジュネーブ国際機関日本政府代表部次席大使、2017~2019年一橋大学教授。

著書に『国際社会で働く 国連の現場からみえる世界』 NTT出版 2014年がある。



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