大使館案内
大使挨拶

在クロアチア大使として着任した礒 正人と申します。
Drago mi je!
私とクロアチアの関わりは、オーストリア勤務時代にイストラ半島を訪れた1988年に遡ります。その5年後、日本とクロアチアが国交を樹立した93年には外務本省において、後にザグレブに日本国大使館が設置されてから初めてクロアチア大使となった大羽地域調整官(当時)と共にこの地域に携わり、その後1999年から2002年にかけてロンドンに所在する欧州復興開発銀行で旧共産圏諸国の市場経済化のお手伝いをする機会も得ました。更に2009年からは在オーストリア大使館で2国間関係に加えて北マケドニア、コソボも担当するなど、当地域には特別な縁を感じておりましたが、この度クロアチアに在勤することとなったことを大変嬉しく思っております。
国交樹立以来両国は友好関係を育んできましたが、この間に両国を取り巻く国際環境は大きく変化しました。EU、NATO加盟国として中・東欧の安定的な国家となったクロアチアですが、本年2月のロシアのウクライナ侵攻により、欧州の安全保障環境は劇的に変化しました。アジア太平洋における日本の安全保障環境も一段と厳しくなっております。民主主義、法の支配、基本的人権といった価値観を共有する国々との連帯、結束が日本にとってもクロアチアにとっても、かつてなかった程重要になっています。
文化面での理解も俳句や武道等両国の関係者の尽力で少しずつ進展しておりますが、まだまだ手を尽くすべきことが数多く残っていると感じています。
2023年は両国が国交を結んでから30年となる記念すべき年であり、価値観を共有する両国の関係をこれまで以上に発展させると共に国際場裡での協力を促進するまたとない好機であります。文化面でも相互の理解を深めるための諸事業を展開したいと考えております。
2023年が両国関係に新たな歴史の一頁を開く年となるよう全力を尽くす所存ですので、皆様のご支援、ご協力を宜しくお願い申し上げます。
大使略歴
生年月日 1958年6月16日
出身地 東京都
学歴:東京外国語大学ドイツ語学科卒業(1984年3月)
ロンドン大学東洋アフリカ研究学院修士(2002年)
1984年4月 外務省入省
中・東欧課首席事務官、欧州復興開発銀行(EBRD)理事代理、オーストリア大使館公使等を経て2018年8月より2020年2月までデュッセルドルフ総領事、2022年3月15日付で特命全権大使クロアチア駐箚