4月27日、「焼締―土の変容」展をブコバル市立博物館で開会しました。

 この催しは、釉薬を施さず高温で焼成されるやきものである「焼締(やきしめ)」を紹介するものです。茶陶における焼締や食の器としての焼締作品、さらにオブジェ作品と化した焼締など、様々な展示をお楽しみいただけます。当館、国際交流基金、ブコバル市立博物館の共催で開催されています。

 

 開会式では、嘉治大使、ブコバル市文化局長のドラジェン・コバシェビッチ氏から挨拶が行われました。ブコバル市立博物館のルジャ・マリッチ博物館長からは、クロアチア紛争後の博物館改修後に日本からピアノを寄贈されたことから始まる協力関係が、これまで博物館に大きな可能性をもたらしていることに感謝しており、日本の陶器などの文化は国境を越える大きな役割を果たすだろうとの言葉がありました。

 

 また、マリッチ博物館長からは、日本語で焼締について説明してほしいとのリクエストがあり、嘉治大使から、焼締が遥か昔から引き継がれる伝統的な日本の技術であることを紹介しました。

 

 この展覧会は、5月27日(木)まで開催される予定で、入場料は無料です。

 

 

 

 

 

 

 

 さらに、嘉治大使は、開会式に出席していたブチェドル文化博物館のミレーラ・フティネツ館長の案内で、ブコバル市内にあるブチェドル文化博物館を訪問しました。ブチェドル文化は、紀元前3000年前に栄えた、ヨーロッパで最も古い文化です。ブチェドル文化博物館では、星座を模して作られた、暦として使われていたと推測される土器や、当時の家・衣服等の生活用品等、非常に良い状態で保存された発掘品や遺跡を見学しました。

 

 

 

 

 このドナウ川沿いのブチェドルの集落のあった一帯は、EU基金を活用して一大文化施設が建造されるということです。