新型コロナウイルス感染症の沈静化に向けて治療薬の開発は極めて重要です。アビガンは,新型コロナウイルス感染症への有効性は未確立ですが,ウイルスの増殖を防ぐ薬として,海外の多くの国から関心が寄せられており,日本は,各国からの要請を踏まえ,希望する国々と協力しながら,新型コロナウイルス感染症に係るアビガンの臨床研究を拡大する考えです。
こうした観点から,日本は,新型コロナウイルス感染症の感染者が発生している国々に対する支援を実施するための緊急無償資金協力を行うことを決定し,今般,クロアチアに対して100人分のアビガンを無償で供与しました。
アビガンには催奇形性という副作用があることから,それを十分に認識した上で医学的に適正に処方・使用されることが重要であり,これにより,アビガンの臨床研究の前進に寄与することを期待します。