1月15日 嘉治大使は,カリツナ社を訪問しマグロの水揚げ作業を視察しました。

 約3年の歳月をかけて育てられた同社の畜養マグロは,水温の低下した冬の時期に収穫を迎えます。

 

 水揚げ作業では,いけすの中にダイバーが入り,暴れてマグロの身が傷まないよう,慎重にネットに手繰り寄せながら,1匹ずつマグロを抱え上げ捕獲していきます。

 

 活〆や神経抜きなどの一次処理が行われた後,マグロは近くの洋上に停泊する加工船に速やかに運ばれ,熟練した作業員によって加工作業が行われます。

 

 アジアからの作業員の皆さんによる加工処理は大変手際良く,百キロ近いマグロが次々と切り分けられていきます。甲板上では,日本の築地市場で経験を積んだスタッフが,マグロの質を瞬時に見定め,ランク付けしていました。マグロは冷凍処理され,各地の市場に出荷されます。

 

 同社のクロマグロは,国際味覚審査機構(The International Taste Institute,ベルギー・ブリュッセル)が開催するコンテストで最高位の評価を受けており,日本だけなく欧州の市場で人気が高まっているとのことです。

 

 日本の技術が豊かな自然に恵まれたアドリア海で活かされているのを実感しました。