ザグレブ大学医学部付属がん病院では,廊下などに絵画などの美術品を展示し,患者とその家族,そして病院スタッフに対して,精神的なサポートをする取り組みを行っており,その1周年を記念して,ジュロ・セデル画伯(注)の油絵の展示会が開催されました。
この取組みに中心的な役割を果たしているのは,この病院のイヴァ・キリッチ先生です。先生は,日本で胃ガン手術の研修経験もあり,その際の経験を通じて,病院の屋上を庭園化することを計画しており,日本人建築家にデザインを依頼したとのことです。
キリッチ先生は,屋上庭園が竣工した後は,このスペースを活用して日本関係の行事を行いたいと語っていました。
(注)ジュロ・セデル画伯:1927年11月ザグレブ生。当初は雑誌のイラストレーターとして活躍したが,その後クロアチアの前衛芸術団体「ゴルゴナ・グループ」を設立し,タシズム(抽象絵画の様式)の影響を受けた作品を制作。70年代以降はスタイルを大きく変え,多彩な色を使った現実的な表現の作品を制作している。ザグレブ大学芸術アカデミー名誉教授。