10月17日,井出大使,茂野書記官,竹矢書記官は,クルシュコ原子力発電所を訪問しました。



 この訪問は駐スロベニア・城守大使他在スロベニア日本大使館員と合同で行われました。

  スロベニアにあるクルシュコ原発は,ユーゴスラビア時代の1975年に建設が開始され,1983年に操業を開始し,クロアチアとスロベニアが共有する形で,米国の技術と資金を導入して設立されました。当時ユーゴスラビアとしては唯一の原発であり,今日でも旧ユーゴスラビア諸国の中で唯一の原発です。現在もクロアチアとスロベニアが共有しており,発電される電力は半分ずつクロアチアとスロベニアに供給されています。クロアチアの発電能力に占めるクルシュコ原発からの電力は約8.4%です。同原発の管理会社のスタニスラフ・ロジュマン会長から説明を受けました。同原発はザグレブ市から約50km,自動車で約1時間の場所にあります。この場所が選ばれたのは,電力大消費地のザグレブ市と,スロベニアのマリボル市の間だからとのことでした。また稼働状況は順調であり,安全対策もしっかり講じているとの説明を受けました。

  同原発の電力を使っているスロベニア国営電力会社GENのマルティン・ノヴシャク社長,ヨジェ・シュピラー社長顧問から,原発の状況や今後の原発第2号の計画についての説明を受けました。クルシュコ原発第2号の建設のアイデアはあるが,まだ正式な決定には至っていない,建設する際には諸外国からの資金導入も必要と考えているとの説明でした。