9月18~19日,井出大使は,クロアチア退役軍人省の招待でオシエク・バラニャ県及びブコバル・スリイェム県を訪問しました。

 

 

 クロアチアの東部を訪問したこの視察旅行には,マティチ退役軍人大臣が全行程同行した他,ロレンツィン観光大臣,ズラタル=ビオリッチ文化大臣も一部の行事に参加しました。ザグレブにいる各国大使ら約20名が参加しました。

 訪問した各地では1990年代前半の「祖国戦争」でセルビア人勢力とクロアチア側とで戦闘がありました。最も激しい戦闘があったことで知られるブコバル市に設けられた記念墓地も訪問しました。ここには,1991年秋の戦闘で無くなったクロアチア将兵と市民,約900名が埋葬されています。これらのご遺体は以前は別の共同墓地に埋葬されていましたが,2000年に整備され,同墓地建設費用などは退役軍人省予算により支出されたとのことでした。

 

 

 

 退役軍人省は,退役軍人の生活支援のために農業協同組合(コーペラティヴ)を作る活動を進めています。農業協同組合は,クロアチア全土で約1500カ所あり,その内約500カ所が退役軍人省が支援する元軍人達の農業協同組合です。ここでは戦後仕事が無い元軍人達を支援するために,政府が農地の提供などによる支援を実施しています。平均して一カ所で約10名,合計で約5千名の退役軍人が働いていることの説明がありました。各地で大歓迎を受けました。

 

 

 各地では地元の市長らも行事に参加しました。(オシェク市長,ブコバル市長ら)。