3月25日~26日,井出大使、大島書記官はプリモリェ=ゴラン県リエカ市を訪問しました。

 

 

 井出大使,大島書記官は,クロアチア西北部のクバルネル地方のプリモリェ=ゴラン県リエカ市を訪問しました。この地方は工業が

 発達しており経済状況がクロアチア国内では比較的好調と言われています。現在のクロアチア政府有力閣僚にもリエカ市出身者が

 多数います。リエカ港はアドリア海有数の港として物流で重要な役割を担っており,世界銀行からの融資も利用して近代化と

 荷揚げ能力の増強が進められています。リエカ市にはクロアチア有数の造船所もあります。またアドリア海最大の島のクルク島では,

 既に石油精製施設がありますが,今後LNGターミナルを建設する構想があります。

 

 

1. オブルスネル・リエカ市長とコマディナ・プリモリェ=ゴラン県知事との会談

 

 

 市長,知事からは,川崎市との姉妹都市関係,リエカ市内劇場への日本政府からの支援,リエカ大学と日本の研究者達との交流などを高く評価する発言がありました。市長からは福田川崎市長によろしく伝えてほしいとのメッセージをいただきました。またリエカ港の近代化,ウォーターフロントの開発,クルク島のLNGターミナル,新コンテナ・ターミナル建設の構想についての説明もあり,日本企業の投資を歓迎するとの発言がありました。また、毎年春に行われているカーニバルへの日本人の参加も歓迎するとの話がありました。

 この会談に関してのリエカ市ウェブサイト記事はこちら

 

 

2. リエカ大学ルチン学長,オザニッチ副学長,ツァール副学長,プリイッチ=サマルジヤ副学長との会談

 

 

 日本との共同研究,交流の発展について意見交換をしました。日本との間で地すべり対策の共同研究をしているオザニッチ副学長,日本留学経験者であるツァール副学長から,日本とのこれまでの協力の成功を高く評価しつつ,今後の協力発展の希望が表明されました。

 この会談に関してのリエカ大学ウェブサイト記事はこちら

 

 

3. 日本庭園を開園したベジツァ小学校訪問

 

 

 2013年に日本庭園を開園したベジツァ小学校を訪問し,ニコリッチ校長および教職員,子供たちと交流しました。この日本庭園は両国のロータリークラブの協力により開園されたものです。



4. 日本からの文化無償支援で音響・照明機材を提供したリエカ国立劇場訪問

 

 

 オレシュコヴィッチ劇場長から日本からの支援で購入した音響・照明機材が現在も活用されているとの説明を受けました。

 

 

5. リエカ市の新聞「ノビ・リスト」プロダン副編集長との懇談

 

 

 リエカ市の状況やアジア関連の報道について懇談しました。

 ノビリスト紙に掲載された記事はこちら

 

 

6. リエカ港視察

 

 

 ライオネル・リエカ港港湾局副局長,パペシュ同局マーケティング部長から,リエカ港の概況と近代化計画について説明を受けました。このリエカ港は,オーストリー・ハンガリー帝国時代から重要な港として活用されてきており,現在でも東欧諸国,ドイツ南部への物流の玄関として利用されているということです。現在大きなコンテナ・ターミナルが稼働していますが(年間荷揚げ能力は50~60万TEU),フィリピンの企業がその運営を当たっているということです。また二番目のコンテナ・ターミナルを建設することになっており,2017年に稼働開始予定とのことです。更にクルク島に三番目のコンテナ・ターミナルを建設する構想もあります。以上の全てのターミナルが完成すれば,年間荷揚げ能力は300万TEUになるということです。港の近代化、ウォーターフロントの開発事業への日本企業の参加を歓迎するとの話がありました。

  リエカ港港湾局のウェブサイトはこちら