3月26~27日、井出大使,大島書記官は,イストラ県プーラ市及びロビニ市を訪問しました。
井出大使,大島書記官は,クロアチア西北部のイストラ県のプーラ市とロビニ市を訪問しました。
1. ミレティッチ・プーラ市長及びフレゴ・イストラ県知事との会談
プーラ市と愛知県碧南市との姉妹都市交流,イストラ県の開発計画等について意見交換しました。
2. スポンザ・ロビニ市長との会談
ロビニ市が,2009年から4年連続で観光客ののべ宿泊日数では国内第一位であり,2013年には国際観光ジャーナリスト協会が選ぶ
観光地第一位に選ばれたとの説明を受けました。また2013年に日本人が515人訪問したとの説明がありました。
3. ウリャニック造船所(プーラ市)訪問
ウリャニック造船所を訪問し,グラバツ同社役員,マルコリンチッチ・マーケティング部長より同社の概要について説明を受けました。
同造船所は,1856年から操業しており,現在約4千人余を雇用している。クロアチアの造船業が厳しい競争に直面している中,ウリャニック造船所は,特殊な船舶を建造するというニッチの市場に特化することで,比較的好調であるとの説明がありました。
4. プーラ大学での講演
プーラ大学のバルビエリ学長,ボリュンチッチ副学長(国会議員)らと懇談するとともに,経済観光学部で日本の経済状況等についての
講演を行いました。同大学はクロアチア国内に7つある国立大学の一つであり,経済観光学部以外に,海洋学,教育,人文,音楽の
5学部から成る大学です。特に経済観光,海洋,情報,幼児・初等教育学等で,日本との学術交流を行いたいとの希望が表明されました。
5. ロビニ郷土博物館(ロビニ市内)訪問
スモリツァ館長及びマリッチ学芸員の説明を受けながら,ドイツ人商人ヒューテロト氏の日本美術品コレクションの一部を鑑賞しました。
同氏はトリエステで造船業等を営む一方,ロビニに別荘を持っていましたが,明治時代に日本を2年かけて旅行し,多くの日本の美術品を持ち帰りました。また駐トリエステ日本名誉領事も務めました。同博物館内には,井出大使の訪問に合わせて,ヒューテロトが日本から持ち帰った兜・鎧,お土産品等が特別に展示されていました。
6. NGO「地雷被害者支援協会M.A.R.E.」の施設訪問(ロビニ市内)
地雷被害などで困難を受けた犠牲者に対する種々の支援活動を行っている施設を訪問し,プレサツ=ポングラツ代表より説明を
受けました。同施設には,平成22年度草の根・人間の安全保障無償資金協力を行い,日本政府からエレベーターを寄贈しました。
同施設は,マルティン・ホルバット整形外科・リハビリ病院の敷地内にあるところ,同病院のラデ院長も同席しました。M.A.R.E.は、
地雷被害者をはじめとする社会的弱者や集団に対し,国内外の非政府組織等と協力しながら,アートセラピー,音楽セラピー等の
ワークショップやセミナーを行っています。日本からもソーシャルワークや心理学を学ぶ学生等に夏期休暇等を利用してインターンや
ボランティアとして,活動に参加して頂ければすばらしいとの話がありました。