4月21日,井出大使はザグレブ大学政治学部で,「アジア太平洋における地域統合と日本の外交努力」と題して講義を行いました。

 

 

 この講義は,安全保障問題の専門家であるリディア・チェフリッチ教授が担当する国際関係論の授業の中で行いました。

 井出大使からは,グローバライゼーションの中で日本・クロアチア経済関係も近年発展しているが,アジア太平洋においては顕著な経済関係強化が進展していると指摘しました。冷戦終結はアジアに肯定的影響を与えたが,まだ課題と挑戦もあること,そして日本が平和主義に基づいて地域の問題解決と協力強化に努力していることを説明しました。戦略的・地政学的観点から見た地域統合の位置づけや,地域統合に伴う課題・挑戦についても説明しました。

 約20名の学部学生と大学院学生が熱心に講義を聞きました。中東欧諸国からの留学生も数名いたので,井出大使からは日本と中東欧諸国との関係についても説明しました。ポーランド,チェコ,ハンガリー,ルーマニアなどには日本からの直接投資が多くなされ,各国で数万人の雇用を産んでいることを説明し,クロアチアも日本からの直接投資を誘致するようにビジネス環境改善をしてほしいと伝えました。日本と近隣国との関係等について質問が出されました。井出大使から,アジアに行ったことがある人はいるかと聞いたところ,学生の中でアジアに行ったことがある人は一人もいませんでした。井出大使からは学生の皆さんに是非アジアにも目を向けてほしいと述べました。

 

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